文書の保存年限

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文書の保存年限一覧表

永久保存
文書名 起算日 根拠条文 留意点など
総務

庶務関係
(1)
定款、株主名簿、新株予約権原簿、端株原簿、社債原簿、株券喪失登録簿
(2)
登記済証(権利証)など登記・訴訟関係書類
(3)
官公署への提出文書、官公署からの許可書・認可書・通達などで重要な書類
(4)
特許、実用新案、意匠、商標など知的所有権に関する特許料・登録料納付受領書や特許・登録証などの関係書類
(5)
社規・社則およびこれに類する通達文書
(6)
効力の永続する契約に関する文書
(7)
重要な権利や財産の得喪・保全・解除および変更に関する文書
(8)
社報、社内報、重要刊行物
(9)
製品の開発・設計に関する重要な文書
(1)~(9)の文書は、いずれも法令により永久保存を義務づけられたものではないが、文書の性格上、永久保存が妥当(必要)と考えられるものである
このほか、法定の保存年限とは別に、(イ)株主総会議事録、取締役会議事録、役員会議事録、(ロ)稟議書、重要決裁文書、(ハ)財務諸表および附属明細書、税務申告書、(ニ)固定資産台帳および固定資産の取得・売却に関する書類、(ホ)顧客名簿、(ヘ)印鑑登録簿、(ト)外部団体加入・脱退関係書類、などを永久保存としている会社もある
人事

労務関係
(10)
重要な人事に関する文書、労働条件の協定書
法令による保存年限はないが、文書の性格上、永久保存が妥当と考えられるもの
40年保存
文書名 起算日 根拠条文 留意点など
人事

労務関係
(1)
石綿健康診断個人票
常時業務に従事しないことになった日 石綿規41
30年保存
文書名 起算日 根拠条文 留意点など
人事

労務関係
(1)
特別管理物質の製造や取扱業務に常時従事し、または従事した労働者の特定化学物質健康診断個人票
作成日 特化規40
(2)
(緊急時)電離放射線健康診断個人票
(3)
除染等電離放射線健康診断個人票
作成日

作成日
電離規57

除染電離規21
(2)(3)はその記録を5年保存した後、厚生労働大臣が指定する機関に引き渡すときを除く
10年保存
文書名 起算日 根拠条文 留意点など
総務

庶務関係
(1)
株主総会議事録
株主総会の日 会社法318 本店備え置き分。支店備え置き分は、その謄本を5年保存
(2)
取締役会議事録
取締役会の日 会社法371
(3)
監査役会議事録
監査役会の日 会社法394
(4)
監査等委員会議事録
委員会の日 会社法399の11
(5)
委員会議事録(指名・監査・報酬委員会)
委員会の日 会社法413
(6)
重要会議記録
記録作成の日 (6)(7)は法定保存年限ではないが、実務上、10年保存が妥当と考えられる
(7)
満期または解約となった契約書
満期または解約の日
(8)
製品の製造・加工・出荷・販売の記録
製品引渡日 PL法5、6 民法724では20年
経理

税務関係
(9)
会計帳簿および事業に関する重要な資料
(総勘定元帳、各種補助簿、株式申込簿、株式台帳、配当簿など)
帳簿閉鎖の日 会社法432 会社法に規定される「会計帳簿および事業に関する重要な資料」が具体的に何をさすかは諸説ある。ここでは一般的な基準による主なものをあげた
(10)
計算書類および附属明細書
(貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・キャッシュフロー計算書・個別注記表)
作成日 会社法435
7年保存
文書名 起算日 根拠条文 留意点など
人事

労務関係
(1)
じん肺健康診断記録、じん肺健康診断に係るエックス線写真
作成日 じん肺法
17
(2)
粉じん濃度の測定記録、測定結果の評価記録
作成日 粉じん規
26、
26の2
経理

税務関係
(3)
取引に関する帳簿(仕訳帳、現金出納帳、固定資産台帳、売掛帳、買掛帳など)(注1)
(4)
決算に関して作成された書類(棚卸表など)(注2)
(5)
現金の収受・払出し、預貯金の預入れ・引出しに際して作成された取引証憑書類(領収書、預金通帳、借用証、小切手・手形控、振込通知書など)
(6)
有価証券の取引に際して作成された証憑書類(有価証券受渡計算書、有価証券預り証、売買報告書、社債申込書など)
(7)
取引証憑書類(請求書、注文請書、契約書、見積書、仕入伝票など)
(3)~(8)
帳簿閉鎖日および書類作成日・受領日の属する事業年度終了の日の翌日から2か月を経過した日(当該事業年度分の申告書提出期限の翌日)
(3)~(8)
法規59、67
電規2など
注1
証憑書類のうち、取引に関する事項(法規の別表に定める記載事項の全部または一部)を帳簿に記載することに代えて、記載されている書類を整理保存している場合の書類を含む
注2
貸借対照表、損益計算書、総勘定元帳等の計算書類も含まれるが、これらは会社法で10年保存が義務づけられている

青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除制度および災害による損失金の繰越控除制度を利用する場合、帳簿書類の保存年限は、2018年3月31日以前に開始した事業年度は「9年」、2018年4月1日以後に開始した事業年度からは「10年」です。
(8)
電子取引の取引情報に係る電磁的記録(注文書、契約書、送り状、領収書、見積書など)
(9)
資産の譲渡等、課税仕入、課税貨物の保税地域からの引取りに関する帳簿
課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日 消費税法58
消令71
(10)
課税仕入等の税額の控除に係る帳簿、請求書等(5年経過後は帳簿または請求書等のいずれかを保存)

同上

消費税法30
消令50
消規15の3
(11)
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書、従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書、給与所得者の基礎控除申告書、給与所得者の配偶者控除等申告書、所得金額調整控除申告書、給与所得者の保険料控除申告書、退職所得の受給に関する申告書

申告書の提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日

所規
76の3、77
措規18の23の3
(12)
給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書

同上

措規18の23
(13)
源泉徴収簿(賃金台帳)

法定申告期限
国税通則法
70~73
5年保存
文書名 起算日 根拠条文 留意点など
総務

庶務関係
(1)
事業報告
(本店備え置き分。支店備え置き分はその謄本を3年保存)
定時株主総会の1週間前の日
(取締役会設置会社は2週間前の日)
会社法
442
(2)
有価証券届出書・有価証券報告書および添付書類・訂正届出(報告)書の写し
提出日 金商法
25
(3)
産業廃棄物管理票(マニフェスト)の写し
写しの受領日 廃処規
8の26
(4)
産業廃棄物処理の委託契約書
契約終了日 廃処規
8の4の3
(5)
契約期限を伴う覚書、念書、協定書などの文書
契約期間終了日 (5)(6)は法定保存年限ではないが、実務上、5年保存が妥当と考えられる
(6)
重要な内容の受信・発信文書
文書の受・発信日
人事

労務関係
(7)
長時間労働者に対する医師による面接指導の結果の記録
作成日 安衛規52の6
(8)
ストレスチェックの結果の記録
作成日 安衛規52の13 事業者が検査を受けた労働者の同意を得て、検査をした医師等から検査結果の提供を受けた場合
(9)
ストレスチェックの医師等による面接指導の結果の記録
作成日 安衛規52の18
(10)
一般・有機溶剤・鉛・四アルキル鉛・特定化学物質(特別管理物質以外)・高気圧業務の各健康診断個人票
作成日 安衛法103
安衛規51
有機規30
ほか
(11)
従業員の身元保証書、誓約書などの文書
作成日 身元保証法1、2 身元保証契約は、期間を定めない場合は原則として3年間、期間を定める場合は最長5年間有効なので、実務上、5年保存が妥当と考えられる
(12)
家内労働者帳簿
最後の記入日 家労法27
家労規24
経理

税務関係
(13)
監査報告(監査役設置会社の場合)
(13)~(15)
定時株主総会の1週間(取締役会設置会社は2週間)前の日
会社法442 (13)(14)は本店備え置き分。支店備え置き分はその謄本を3年保存
(14)
会計監査報告(会計監査人設置会社の場合)
会社法442
(15)
会計参与が備え置くべき計算書類、その附属明細書、会計参与報告(会計参与設置会社の場合)
会社法378
4年保存
文書名 起算日 根拠条文 留意点など
人事

労務関係
(1)
雇用保険の被保険者に関する書類(雇用保険被保険者資格取得等確認通知書、同資格喪失確認通知書〈離職証明書の事業主控〉、同転勤届受理通知書など)
完結の日(該当被保険者がその適用事業所に在籍しなくなった日) 雇保規
143
(2)
雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿
完結の日 徴収規
72
3年保存
文書名 起算日 根拠条文 留意点など
総務

庶務関係
(1)
四半期報告書、半期報告書およびそれらの訂正報告書の写し
提出日 金商法
25
(2)
官公署関係の簡易な認可・出願などの文書
出願・認可日 (2)~(9)は法定保存年限ではないが、実務上、3年保存が妥当と考えられる
(3)
一般の社内会議記録
記録作成の日
(4)
社内規程・通報の改廃に関する書類
書類作成の日
(5)
軽易な契約関係書類
同上
(6)
文書の受・発信簿
記録日
(7)
業務日報
同上
(8)
参照の必要性のある往復文書
文書の受発信日
(9)
什器・備品台帳
記録日
人事

労務関係
(10)
賃金台帳(国税通則法では7年保存)
最後の記入日 (10)~(13)
労基法
109
労基規
56
注1(10)~(14)は労働基準法等の改正に伴い、2020年4月1日以降、5年に延長されたが、当分の間は3年が適用。また、起算日について、賃金の支払期日が記録の完結の日等より遅い場合には支払期日
(11)
労働者名簿、社員出勤簿、雇入れ・解雇・退職に関する書類
従業員の死亡・退職・解雇の日
(12)
災害補償に関する書類
災害補償終了日
(13)
賃金その他労働関係の重要書類(労使協定書、労働時間を記録したタイムカード、残業命令書など)
完結の日
(14)
年次有給休暇管理簿
該当休暇を与えた期間の満了日 労基規24の7
(15)
労災保険に関する書類
完結の日 労災規51
(16)
労働保険料の徴収・納付に関する書類(注2)
完結の日 徴収規72 注2雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿は4年保存
(17)
労働安全衛生法・同施行令・労働安全衛生規則に規定される機械(プレス機械、遠心機械等)について実施する定期自主検査の記録
作成日 安衛法
45、103
安衛令15
安衛規
135の2
など
(18)
派遣元管理台帳・派遣先管理台帳
派遣契約終了の日 労働者派遣法37、42
(19)
安全委員会議事録、衛生委員会議事録、安全衛生委員会議事録
作成日 安衛規23
(20)
雇用する労働者が障害者であることを明らかにできる書類(身体障害者手帳の写し、療育手帳の写し、精神障害者保健福祉手帳の写しなど)
従業員の死亡・退職・解雇の日 障害規43
2年保存
文書名 起算日 根拠条文 留意点など
人事

労務関係
(1)
雇用保険に関する書類(雇用保険被保険者関係届出事務等代理人選任・解任届など)(注)
完結の日 雇保規
143
被保険者に関する書類は4年保存。労働保険料の徴収・納付に関する書類は3年保存
(2)
健康保険・厚生年金保険に関する書類(被保険者資格取得・資格喪失等確認通知書、標準報酬決定通知書、同改定通知書など)
完結の日 健保規34
厚年規28
1年保存
文書名 起算日 根拠条文 留意点など
総務

庶務関係
(1)
臨時報告書、自己株券買付状況報告書およびそれらの訂正報告書の写し
提出日 金商法25
(2)
当直日誌
記入日 (2)~(5)は法定保存年限ではないが、実務上、1年が妥当と考えられる
(3)
軽易な往復文書、受・発信文書
文書の受発信日
(4)
住所・姓名変更届
作成日
(5)
軽易な通知書類、調査書類、参考書類
書類の受・発信日
人事

労務関係
(6)
休暇届、欠勤願および休暇使用記録票
受理日 法定保存年限ではないが、実務上、1年が妥当と考えられる
根拠法令略語表
総務・庶務関係 経理・税務関係
金商法 金融商品取引法 所規 所得税法施行規則
PL法 製造物責任法 法規 法人税法施行規則
廃処規 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則 措規 租税特別措置法施行規則
消令 消費税法施行令
消規 消費税法施行規則
電規 電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律施行規則
人事・労務関係
石綿規 石綿障害予防規則 特化規 特定化学物質障害予防規則
除染電離規 東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則 粉じん規 粉じん障害防止規則
安衛法 労働安全衛生法 安衛規 労働安全衛生規則
安衛令 労働安全衛生法施行令 有機規 有機溶剤中毒予防規則
電離規 電離放射線障害防止規則 雇保規 雇用保険法施行規則
徴収規 労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 労基法 労働基準法
労基規 労働基準法施行規則 労災規 労働者災害補償保険法施行規則
家労法 家内労働法 家労規 家内労働法施行規則
健保規 健康保険法施行規則 厚年規 厚生年金保険法施行規則
労働者派遣法 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 身元保証法 身元保証ニ関スル法律
障害規 障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則
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